Halcyon(HARD Lv.9)

足立です。

 

 

今まで全部CHUNITHMに関する記事でしたが今回はCytusに関する記事です。時代錯誤にも程がある。今年どころか令和に出している時点で遅いんだよな。

 

 

今回、紹介したい譜面があってこの記事を書くことにしました。こちらの曲です!

 

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Halcyon(HARD Lv.9)

 

言わずと知れたBMSの名曲ですね。この曲が個人戦スコア部門で優勝してから10年以上経つらしいです。

Cytusにおいても、サービス開始の半年あまり後に追加されたかなり初期の楽曲であり、とても深い歴史を持ちます。ただ、この頃のCytusってRayark社が音ゲーを手掛け始めて間もない頃で、音取りや音合わせなどが覚束ない状態で作った譜面ばかりでした。

Halcyonももれなくその頃の譜面だったのですが、ver7.0.0で初期のズレ譜面を軒並み刷新するアップデートが入ったにもかかわらず譜面が修正されることはありませんでした。どうして修正しなかったんですか?そのおかげ(せい)でCytus勢の間でVerverg.verB、The Riddle Storyなどと並んでCytus屈指のズレ譜面としてレガシーみたいに扱われるようになりました。Halcyonに関してはラインの速度がBPMの半分の速度となっており、そのせいで高密度な箇所が多く譜面認識が大変難しいです。

 

 

 

Halcyonについての説明はこんな感じです。で、何でこの記事を書こうと思ったのか。

 

ちょっと自分語りみたいになるのが申し訳ないんですが、1週間前ぐらいにめっちゃCytusがやりたくなったのでおもむろにCytus α(Switch版Cytus)を開いて、長らく放置していたHalcyonを詰めることにしたわけです。

当然のごとく譜面のズレに苦戦を強いられるわけですが、CTViewer *1とにらめっこしているうちに、意外と理にかなった理不尽なズレ方(?)をしていることに気づき、ズレを掌握した上でなんとかTP100*2を取り、これぐらいならブログでも網羅できるんじゃね?と思って筆を執った次第です。リドルぐらい譜面がズレてるとなると詳細に言語化できるわけがないんだよな。Halcyonはまあ、あれよりか幾分マシです。

 

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嘘ジャナイヨ

 

とはいえ、理不尽なズレ方をしていることに変わりはありません。以下でズレポイントをひとつひとつ解説していくので、Cytusをプレイしたことが無い方には、是非ともこんな譜面が現存するのか……と青ざめていただきたいです。Cytusをプレイしていて、HalcyonをMM取っている方。これを読んだあとHalcyonやったら確実にTPが伸びます。保証します。すでにTP100を取得してる方は僕が間違ったこと書いてないか粗探ししてください。

 

 

前置きクソ長くてすみません。譜面の解説に参ります。どうしても道中淡々と譜面画像とそれに関する説明の繰り返しが続く構成になってしまうことをご容赦ください…

 

 

 

<その前に>

Cytus αのことなんですが、あのゲーム、スマホ版と違って隣接ノーツで多重反応が起きます。正直ズレを掌握することより多重を回避することの方が圧倒的に苦労しました。主に遅ラインのせい。せっかくなので、これ以降多重回避のために意識したことはこの色の文字で書いていきます。どうしても粘着してた際の苦悩が滲み出てしまいますが、大目に見てください。参考になれば嬉しいです。Cytusα誰もやってないけど

 

 

 

 

譜面の解説

 

・1小節目

1ノーツ目から順に見ていきましょう。

 

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カーーーーーン(クソデカ鐘の音)



はい、ここ。ズレてます。

 

 

CTViewer君、実は譜面保管所としてかなり優秀で、画像に何本も引かれてる線を見ればノーツがどこのリズムで置かれてるかぱっと見で分かるようになっています。赤い線が4分、太めの黒い線が8分、細い黒い線が16分という具合です。

これを踏まえてもう一度画像を見てみます。

 

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実際に音が鳴っているのは画像に赤い矢印で示したタイミングです。明らかにノーツの中心からズレていますね。さっきの線の話を踏まえると、このノーツは16分ズレていることが分かります。左の矢印はラインが下から上に動いていることを表しているため、16分早く押さなけれは光らない、ということになります。

1ノーツ目からズレてて大丈夫なんか?この譜面 だいじょばない

 

 

 

・8~9小節目

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濃い色のノーツと薄い色のノーツがありますが、薄い色のノーツは次の小節のノーツを表しているので、2枚の画像の濃いノーツがその小節に置かれているという見方です。

 

ここ、ラインの折り返しをまたぐ上にほとんどのノーツがズレており、かなりめちゃくちゃなので、ノーツのリズムがより分かりやすくなるよう紙に書き起こしてみました。手書きでゴメンナサイ。

 

 

 厳密に正確というわけではないですが、多分こんな感じです。右から左にラインが進んでいく想定で一本の軸に譜面を書き起こしました。白丸と黒丸の縦軸が揃っていれば音が合っているという見方です。縦の実線から実線までの長さが1小節、破線から破線までの長さが4分に相当します。

 

ここが本っっっ当に難しいんですよね。ひとつ目をクッソ食い気味に叩いてからどんどん早ズレしていく4つのクリックを叩くの、他のどんな音ゲーでも要求されることはないでしょう。ホールドには始点判定が無いので適当に指を置いても構わないのがせめてもの救いですかね… ズレの掌握という面ではここが一番ムズいんじゃないかなと思います。

 

 

 

・13小節目

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いきなりズレクリックが連続していて神経がどんどんすり減っちゃいます。恐ろしいことにまだ曲のイントロ部分なんですよね…

 

ズレ方としては、9小節目にある4つのクリックと程近いです。ひとつ目のクリックのタイミングをしっかり合わせて、そこから急に早くする感じでなんとか光ります(言語化がムズイ)。何故かホールドは音に合ってます。クリックを合わせてくれ…

 

8~9小節目も含めて、この辺のクリックはズレ方が複雑なこともあって、なかなかコツを掴みづらいです。TP100狙いだとどうしてもリセマラ状態になりがち。

 

 

・15小節目

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間違いなくズレてるんですが、どういうズレ方をしてるのかはいまいちピンと来てないです。ひとつ目を音に合わせて叩いて後ろ2つを気持ち程度にズラしてなあなあで光らせてた感じなので多分なんとかなります。最悪光らなければ目押しという手もある。

 

 

 

・20小節目

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ここまで来てやっとイントロ脱出ってマジ?

 

ようやく冒頭のサビに入り、譜面もにぎやかになってきました。さてこの小節、いったいどこがズレているんでしょう?

 

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正解はこれ!丸囲いしたやつです。これ、めちゃくちゃ気づきにくいんですよね。知らん顔して叩いて上手いこと光らね~って言いながら譜面確認したらズレてることに気づいて声出た。本来一本下の濃くて黒い線のちょうど上に乗ってないとダメなクリックなんですが、16分手前に置かれちゃってます。ズレていることに気づかないし、しばしばズレていることを忘れて音に合わせて叩いて死にます。ズレノーツの陰湿さとしては間違いなくトップ

 

 

21小節目から先は、かなり長い間ズレノーツくんは顔を出さないでいてくれます。下に貼った部分は多少の音取りのガバに目をつむればズレ自体は存在しないので比較的快適です。だからといって簡単というわけではないよ。画像見てるとここなんかズレてない?って気がする箇所がある気もするんですが、気にしなくても光るのでOKです。

 

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せっかくなので、ここに写ってる部分の譜面について特記すべきところをいくつか紹介します。

 

 

・41小節目

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ライン速度半減は主にこういうところで悪さをしてきます。あまりにも密度が高いためにしばしば認識を誤ってしまうので、始点がどれかを正しく確認しておきたいです。最悪ここは右始動!って覚えてしまうのも手。左手の左右振りにも注意。49小節目には左始動の似たようなトリルが配置されてます。

 

この手のトリルは隣接ノーツの多重反応が極めて起きやすいです。トリルの右手側のノーツはど真ん中を叩くともれなく真上のノーツを巻き込んで黒まみれになってしまいます。ノーツの下側を叩いて巻き込み回避しなければいけません。辛い。

さらに気を付けたいのがトリルの左手側。ミスを出さないためにも左手を左右に振ることになるのですが、この振りが大きいと今度は外側にある折り返した先のノーツを巻き込んでBADが出ます。左右振りは小さめにしなければなりません。

 

 

 

・76~78小節目

 

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77小節目の右のドラッグ、謎の音取りしててすき


ホールドもスライドもやったら長いです。猶予があまりないので、人差し指と中指を使って取るのがおすすめです。親指勢はガンバレ。

 

 

 

ズレポイントの解説に戻ります。あ~あ

 

 

・84小節目

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ちょうどラスサビの1小節前。

ここも非常に複雑です。詳しく書くとこんな感じ。

 

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青丸で囲った部分、面白いですね。16分3連を置こうとしてたのは音取りを考えたうえでも自明なのに明らかにノーツ間隔が狭い。早めに一個叩く→遅入り24分3連→16分3連→一個叩く みたいな感じで光らせます。2個目の16分3連も後ろが遅ズレしてる気がしないでもないですが、普通に叩いて光るので気にしなくて大丈夫です。(たぶん)

 

 

・91小節目

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5個あるうち下から順番に数えて2つのクリック、そしてホールドが実際の音より16分ぐらい遅いです。上3つの並んでるクリックは音に合ってるので、その手前一個だけズラすのが微妙に難しい。

また、このひとつ前の90小節目から91小節目の最初(クリックとホールドのイーチ)が8分3連になっているのですが、91小節目にある3つ目だけが遅ズレしていることに注意が必要です。折り返し周辺ってどうしてもズレを見失いがち。

 

 

・105小節目

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下4ノーツがまるまる16分早ズレしてます。草。

この小節にある6ノーツ、全部早ズレしてると思って叩いてたんですが、後々譜面をちゃんと見てみたら一番上のノーツはちゃんと音に合ってることに気づきました。上から2番目のノーツは若干早いぐらいのズレなので、早入りで16分3連を叩き、後ろの8分3連を徐々に遅らせていく感じですかね?

 

 

・109~111小節目

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さて、ついにHalcyonの最難所です。幾多のプレイヤーがこの長いトリルにMMを阻まれたことでしょう。それもそのはず。この部分、音取りが本当にヘッッタクソなんですよね。トリルをシバいてるうちに自分が今どこの音を叩いてるのか全く分からなくなりがちですが、それが普通です。譜面が悪いので。

 

画像を見るだけでは認識が難しいので、先程手書きで譜面を一方向に書き起こした要領で譜面の音取りを紐解いてみました。トリルの左右が分かるように、右手側のノーツと左手側のノーツを上下に書き分けました。鳴ってる音のリズムはCHUNITHMのHalcyon(MASTER)を参考にしました(自分の感覚に頼るのは少々心配なので)。螺旋階段めっちゃ来るとこです。

 

 

一体どうしてこうなったのか…

 

108小節目のドラッグも含めて全てが間違っています。ここまで来ると正直面白い。

 

 

この長トリルを攻略する上で重要なことは3つ。

  • 109小節目のトリルは裏拍から始まっているため、右始動トリルであるが表拍は左
  • 画像内に赤文字で書いた通りラインが裏拍の直前で折り返すため、110小節目は裏拍にあたる右から始まる(Cytusの仕様上ちょっと仕方ない)
  • 111小節目は、鳴っている音とは裏腹に小節の頭からトリルが始まり、裏拍でトリルが終わる

これらを抑えたうえでやっと正しいリズムでトリルが叩けます。すこぶる厄介。110小節はトリルが左右振りになっていますが、振りの間隔が広くないので、間を縫うようにまっすぐ叩けば通ります。あとはがんばって…

 

 

Cytusαでは、さらに多重反応という名の悪魔が悪さをするため、もっと凶悪な配置に変貌します。

先程説明したように、ラインが上に移動するときはノーツの下側、下に移動するときはノーツの上側を叩くようにしなければならないので、これを意識すると折り返し周辺での動きが有り得ないぐらい難しいんですよね。110小節目手前の折り返し地点で折り返した先にあるギザギザトリルで巻き込み事故を起こしたケースが何度あったことか…

どう解決したかというと、109小節目のトリルはノーツの外側を叩くようにしました。これでやっと勝率が上がった程度なので、Switch勢の方はコントローラーを使う方がいいです。絶対。

 

 

・115小節目

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裏拍で終わるトリルはもはやお家芸

 

 

・117小節目

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突然の3点押し、初見は絶対にビビる。


~おしまい~

 

 

 

 

 

というわけで、譜面の解説は以上になります。例によって分量が多くなってしまいましたが、こうして何とか書き切れたのでズレ度合いとしては理にかなってるんじゃないかな~って思ってます。冒頭でそう書いたのはそのためです。

 

 

 

 

 

……そんなわけあるか。感覚麻痺も甚だしい。Cytusってこういうゲームなんですよね。これが𝑻𝒉𝒆 𝑹𝒊𝒅𝒅𝒍𝒆 𝑺𝒕𝒐𝒓𝒚ℛℯ𝒸ℴ𝓁𝓁ℯ𝒸𝓉𝒾ℴ𝓃の譜面の話になると、それはもうとてもブログで完全に網羅するなど到底できないほどのズレの量になります。Chapter Night Keepersなんて知らんあんなの。

 

ただ、それでもHalcyonがCytusの中でもトップクラスのズレ譜面であることは変わりません。譜面解説を通してこの譜面、そしてこのゲームの魅力を伝えられたんじゃないかと思います。

 

もちろんズレが無い譜面もあります。流石にちゃんとした譜面の方が多いよ。そして、今紹介した曲も含めおよそ140曲がCytusをDLした瞬間から遊べるようになります。すごい。アップデートこそ終了しましたが、ゲームとしての楽しさが色あせることは決してありません。全人類やろうや。

 

 

 

今回の記事は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました!

*1:Cytusにおけるsdvx.in的なやつ。譜面保管所。

*2:理論値のこと。Cytusでは大体こう言う